住宅を購入する際に最も優先して考えるべきともいわれる予算。
理想の家にしたいと思うほど、費用も高くなり、予算オーバーしてしまう方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、住宅購入時に予算オーバーしてしまう原因とその対策についてご紹介します。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
注文住宅の場合には、設備や間取りなどを自由に決めることができる一方で、予算オーバーしやすくなってしまいます。
予算オーバーしてしまう原因は大きく分けて4つあります。
Case1 こだわりを取り入れすぎてしまった
長い時間を過ごす家ですから、理想をすべて叶えて、細部までこだわりたい方もいらっしゃいますよね。
しかし、こだわりを取り入れすぎてしまうと、予算を大幅に超えてしまいます。
家の見積りは、まず購入希望の方が取り入れたいこだわりや叶えたい理想に基づいて算出されます。
注文住宅では、細部まで設備や資材をこだわることができるため、最初の見積りが高額になる場合がほとんどです。
例えば、リビングに吹き抜けを取り入れたり、ウォークインクローゼットを備えたりしたい方は多くいらっしゃるかと思います。
こだわりたい部分が多ければ多いほど、実現のために多くの資材が必要になり、工事の手間もかかってしまいます。
そのため、理想を叶えるためにこだわり過ぎて、予算オーバーしてしまうのです。
Case2 決まっていたプランを途中で変えたくなった
外観のデザインや間取りを、契約後に変更したくなる場合もありますよね。
変更そのものは、材料の発注前であれば可能なケースもあります。
しかし、追加で数十万円から多い時には数百万円ほどの追加費用がかかってしまうことも。
プランを変えたくなってしまった場合には、予算を大幅に超える可能性があることを覚えておきましょう。
また、本当に変更したいデザインや資材なのか、しっかりと検討することも重要ですね。
Case3 建物そのもの以外にかかる費用を考えていなかった
住宅の購入にかかる費用は建物代だけではありません。
造成工事費用などの付帯工事費や登記や引っ越し費用を含む諸費用がかかります。
さらに外構工事の費用も考えておきましょう。
目安としては、建物代の3割ほどかかると言われており、大きな金額を支払う必要があることに注意しましょう。
予算として、これらの費用を入れておかなければ予算オーバーの原因になってしまう可能性もあります。
Case4 建築予定の土地に想定外の費用が発生した
日本は地震が多いため、一般的に家を建築する際には土地の地盤調査をします。
調査の結果、地盤改良が必要な土地だと判明すると地盤改良工事を行わなければなりません。
地盤改良工事は、建物代の5パーセント程度(目安)かかるため、想定外の高額費用が発生する場合もあります。
どのような家を作りたいかで、費用は大きく異なります。
一般的には、住宅ローンを利用する際に、住宅を無理なく購入できる予算の目安が年収のおおよそ5倍あるいは6倍とされています。
例えば、年収が400万円の人であれば、2000万円から2400万円を予算の目安とすれば安心と言えるでしょう。
あくまで目安ですので、自己資金がどれくらいあるか、家族構成はどのような形か、などご家庭の経済状況に合わせて考えてみてくださいね。
以下の順番に沿って、予算を立てることをおすすめします。
①年収や貯金額から、全体の予算を決める
②全体の予算の内、土地と建物にどの程度の費用をかけるか決める
③諸費用としてかかる額を現金で確保しておく
プランを制作している途中に、予算オーバーしてしまった際には3つのポイントを見直すと良いでしょう。
*家の形状を見直す
家の形状は、多くの場合、シンプルなデザインにすると建築にかかる費用を抑えられます。
例えば、総2階と呼ばれる外壁の凸凹や柱が少ない設計にしたり、屋根のデザインを気妻や片流れなどシンプルな物にしたりすると良いでしょう。
また、床面積を減らすと費用削減に期待できるでしょう。
*設備や器具の性能を見直す
例えば、水回りの設備のグレードや素材の質を1つ下げるだけで、費用を削減できます。
もちろん、最新の設備を揃えたいと考える方もいらっしゃいますよね。
しかし、設備の新しさや素材のランクにこだわりすぎないことで大幅な費用削減も期待できます。
例えば、キッチン。
キッチンのランクにこだわると、金額が数十万円単位で変わることがあります。
妥協できる点は何か、絶対にこだわりたい部分は何か、1つずつ考えながら決めると良いでしょう。
*間取りを見直す
間取りを見直すと、必要となる建具や壁にかかる費用を削減できる場合があります。
具体的には、部屋の数を少なくしたり、費用が高くなりやすい和室を避けたりすると費用を抑えられるでしょう。
また、例えば、窓の数を減らすとかかる費用を減らせるだけでなく、断熱性を向上させられるメリットが得られることもあるのです。
今回は、住宅購入時の予算オーバーの原因と対策をご紹介しました。
予算オーバーしないために、総予算を決め、妥協点を考えることが重要とご理解いただけたと思います。
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