一戸建て住宅において、騒音問題について考えることは非常に重要です。
「自分たちの生活音が迷惑になっていないか」とお悩みの方は多いと思います。
騒音でトラブルにならないためには、しっかりと対策をする必要があります。
そこで今回は、騒音の種類と、騒音の原因、騒音を防ぐポイントについてご紹介します。
そもそも騒音とは、どの程度のものを言うのでしょうか。
実際のところ、騒音と感じるレベルは人によって違います。
生活で出る音は、テレビの音や話し声から、掃除機や洗濯機の音までさまざまです。
自分が騒音と感じなくても、近隣住民には騒音と捉えられてしまうことがあることを理解しておくことが大切です。
目安として、環境省の環境基準によると、住宅地の場合、昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下が望ましいとされています。
分かりやすい例を挙げると、換気扇の稼働音が50デシベル、図書館の静かさが40デシベルになります。
そして、騒音には種類があります。
①空気音
空気伝播音とも呼ばれ、空気を伝わる音のことを言います。
空気音は普通に生活していると自然に耳に入ってきます。
例えば、犬の鳴き声や雨や風の音、救急車やパトカーのサイレンの音が空気音になります。
②固体音
固体伝播音とも呼ばれ、床や壁を伝わる音のことを言います。
ピアノの音やものを振動させて伝わる音が固体音になります。
③混合音
混合音とは、空気音と固体音が合わさった音です。
空気音と固体音両方の性質を持ち、大型トラックの音のような床や壁を伝わりつつ、直接耳に入ってくる音を指します。
*室内の音が気になる原因
室内で気になる音と言えば、生活音や話し声、足音などがあります。
生活音とまとめてはいるものの、入浴中の音や掃除機、洗濯機の音、料理の音など、さまざまです。
そして、これらの音が気になる原因は、住宅の材質や構造、間取りにあります。
例えば、木造住宅の場合は、特に音が響きやすくなります。
また、吹き抜けがある家も音が響きやすいです。
*室外の音が気になる原因
室外からの音として、車や電車の音があります。
交通量が多かったり、道路や線路が近くにあったりする場合は、かなりうるさいと感じる場合も多いです。
また、近くに学校があると、登下校中の子どもたちの話し声がうるさいと感じる可能性もあります。
隣の家との距離が近いことも、生活音が聞こえて、うるさいと感じる原因になります。
他には、工事現場や商業施設がある場合も作業音や、営業音が入ってきやすくなり、騒音の原因になります。
①ガラスに工夫を施す
通常のガラスは、音を通しやすいのでどうしても騒音が気になりやすくなってしまいます。
厚さがあるガラスにしたり、防音性能のあるガラスにすることで、簡単に騒音を防ぎやすくなります。
また、ガラスの見た目を気にされない方は何かシートを貼っておくことも効果的です。
②防音カーテンの利用
防音カーテンには、遮音、吸音効果があるので、防音対策におすすめです。
特に、犬の鳴き声や女性の声など、中高音域の騒音に対して高い効果を発揮します。
しかし、防音カーテンは遮音、吸音性を高めるために、重たくなってしまっているものもあるので、取り付ける際は注意が必要です。
取り付ける前にカーテンレールの耐荷重をチェックしてきましょう。
③家具の配置の工夫
家具の配置によっても騒音を防げます。
例えば、背の高い棚やタンスを配置することで防音壁の代わりになり、遮音性が上がります。
テレビの音を漏らしたくない場合は、ドアや窓の近くに配置しないように気を付けましょう。
また、壁から1〜3センチ程度離して配置したほうが防音性が上がります。
④防音マット・シートの利用
2階の足音が気になる場合は、防音マットや防音シートを利用すると良いでしょう。
これらを利用する際は、遮音等級と、重量や厚みを意識することが大切です。
マットやシートが重い、または厚いほど防音性が高いです。
また、カーペットもおすすめです。
毛足が長いほど音が発生しにくく、吸音性も高まります。
⑤遮音ゴムの利用
遮音ゴムとは、家電に取り付けて、音を防ぐゴムシートです。
エアコンの室外機に取り付けると、振動による音を防げます。
⑥畳の利用
畳を敷くことも騒音対策の一つです。
その理由は、畳に使われているイグサの繊維に吸音性があるからです。
そのため、室内から発生する音を軽減してくれます。
家族の休憩の場所として和室を設けるついでに、騒音対策としても畳を取り入れてみることをおすすめします。
今回は、騒音の種類と、騒音の原因、騒音を防ぐポイントについて紹介しました。
騒音には空気音、固体音といった種類があり、騒音を防ぐには住宅の防音性を高めることが大切です。
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